インフルエンザに罹患すれば免疫はできる?抗体が有効な期間は?
インフルエンザに罹患したあとは、自分の体に免疫ができているのか気になりますよね。
一度インフルエンザにかかれば、予防注射と同じような効果がありそうなものです。
でもときどき「今年は2回もインフルエンザにかかっちゃったよ…!」という人が周りにいたりしませんか?
2回もかかってしまったということは、やはり免疫はできていなかったのでしょうか?
実は、そこには気をつけておかなければいけないポイントがあるのです。
今回は、インフルエンザにかかったあとの免疫について気になっているアナタのために、
- インフルエンザに罹患した時に免疫はできる?
- 免疫はどのくらいの期間、効果がある?
- 免疫があればインフルエンザに罹患しなくなる?
などについてお話ししたいと思います!
目次
インフルエンザに罹患すれば免疫はできる?
インフルエンザに罹患すれば、免疫はしっかりと作られます。
インフルエンザにかかると、体内に侵入してきたインフルエンザウイルスに対しての抗体が作られ、つぎから感染しにくくなります。
これがいわゆる「免疫ができている状態」ですね。
しかし、気をつけておきたいことがあります。
それは「免疫ができてるからといって、インフルエンザにかからないわけではない」ということ!
なぜかというと「インフルエンザウイルスの型は1つではない」からなのです。
毎年ニュースなんかで「今年のインフルエンザの流行は~」なんてやっていますよね。
インフルエンザには、大まかな型(A型・B型・C型など)と、さらにその中にたくさんの分類があります。
さらにさらに、型の中には年々変化していくものもあるのです…!
つまり、免疫は作られるものの、型の違うインフルエンザウイルスには効果がない場合がある、ということです。
だから何度も罹患してしまうことがあるんですね(^^;)
冒頭にお話したように、場合によってはワンシーズンに何度も罹患してしまうこともあります。
とはいっても、同じ型に対しては確実に罹患しづらい状態にはなっています。
でも、その作られた免疫はいったいどのくらい期間、効果があるのでしょうか?
それについては次の章でみていきましょう。
インフルエンザの免疫の持続期間
免疫ができることはわかりましたが、ではそれはどのくらい期間、効果が持続するのでしょうか?
実は実際に罹患した場合と、予防注射では効果の持続時間が大きく違うのです。
詳しくみてみましょう。
1)インフルエンザに罹患してできた抗体の場合
インフルエンザに罹患してできた抗体の期間はなんと「数十年持つ」といわれています。
これはちょっと驚きですよね…!
でも、前述したように「型が変わったら結局、意味がないのでは?」という疑問も出てくると思います。
これについては全く違った型の場合はあまり意味がないのですが、免疫を持っている型と微妙にしか違わないインフルエンザウイルスの場合であれは、
- 感染しにくくなったり
- 罹患しても症状が軽くすんだり
するのです。
ちゃんと抗体は働いてくれているんですね(^^)
2)インフルエンザの予防注射の場合
インフルエンザが流行りだす前には、予防接種をうけますよね。
この予防接種によってできる抗体は、罹患してできる抗体と少し違います。
まず効果の持続期間ですが、これは「5ヶ月程度」とされています。
罹患した時の数十年と比べると、ずいぶん短いですよね。
しかも、接種してから1~2週間ほどたってから効果が出始めるため、予防接種をうけるときには計画的にする必要があります。
インフルエンザの予防接種はだいたい11月あたりから始まることが多いですが、それぐらいの時期であれば、効果がでる期間も、持続期間もちょうどいい感じになりますね!
そもそも罹患ってどういう意味?
さて、少し話がそれるのですが、今まで「罹患」という言葉を使ってきましたが、これって普段あまり見ない漢字ですよね。
罹患は「りかん」と読みます。
私は最近までなぜか「らかん」だと思っていました(^^;)
(「五百羅漢」とかの羅の字の方がなんとなく馴染みがありますよね(笑))
意味は「病気にかかること」です。
さっきから使っている「インフルエンザに罹患した」などという使い方ですね。
ちなみに「発症」との使い方の違いは、
- 何か症状が出た場合は「発症」
- 症状が出ていなくても感染した状態であれば「罹患」
です。
インフルエンザウイルスに「罹患」したあとに、インフルエンザを「発症」する、という感じですね。
漢字の意味
罹患という単語で気になるのが「罹」の漢字ではないでしょうか。
「罹」という文字には「かかる・こうむる・うれい・病気や災難などを身に負う」といった意味があります。
この字に「病気になる」という意味を持つ「患」を合わせて、「病気にかかる」という意味になるんですね。
この「罹」という漢字は、罹患以外には「罹病」「罹災」などに使われます。
どれにしてもあまり良い意味のものではないですね。
以上、「罹患」に関する豆知識でした(^^)
インフルエンザに罹患すれば免疫はできる?まとめ
いかがでしたでしょうか。
最後に今回のポイントをおさらいしておきますね。
- インフルエンザに罹患すれば、免疫は作られます。
その効果はなんと数十年です! - ただし、インフルエンザの型はたくさんある上にどんどん進化していっているため、免疫を持っていても型が違うインフルエンザウイルスには感染してしまう可能性があります。
- とはいえ、
・型の近いもの
・微妙にしか違わないもの
にはしっかりと効果を発揮して、かかりにくくなったり、症状を軽くしてくれたりします。 - 予防注射でできる抗体は実際に罹患した時と違い、効果は「約5か月」ほどです。
そして、その効果が出るまでには1~2週間ほどかかります。
流行してからあわてて接種しても間に合わないことがあるので、予防接種は計画的にしましょう。 - 罹患(りかん)とは「病気にかかる」ことです。
病気や災難などを身に負うという意味の漢字が使われています。
罹患してしまうと高熱や体の痛みなど、とてもつらいインフルエンザ。
できれば二度と掛かりたくないですよね。
一度かかったからと安心せず、毎年しっかりと予防を心がけてくださいね!
インフルエンザについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
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