七五三で親が小紋を着るのはNG?柄や色など気をつけるべきマナーは?
2019/01/27
七五三のときに、親が小紋を着るのはアリなのでしょうか?それともナシなのでしょうか?
七五三といえば、お参りをするときに着物を着るというお子さんが多いですよね。
せっかくの子どもの晴れ舞台ですから、親も着物を着て一緒にお参りしたいところです。
ですが、持っている着物が小紋しかない場合、それを着て行ってもいいのか悩みますよね…
そこで今回は、七五三で親が小紋を着てもいいかどうかや注意点などについてご紹介します!
目次
七五三で親が小紋を着るのはNG?
七五三のお参りに付きそう親が着物を着ていく場合、小紋はOKなのでしょうか?
七五三のお参りのときは、子どもは礼装がマナーです。
子どもが主役で、親は脇役なので、親の服装はそれよりも格を下げる必要があります。
その場合、
- 紋付きの色無地
- 訪問着
- 付け下げ
あたりにするのが一般的です。
では、小紋はどうなのでしょうか?
一般的に小紋は日常着とされています。
七五三に小紋を着てはいけないという決まりはありません。
ですが、
- 柄によってどう見ても日常着にしかならないものは避けた方がいい
- 江戸小紋であれば略礼装になるので七五三に着て行ってもいい
など、幅広い解釈がされています。
江戸小紋
無難に「訪問着」や「付け下げ」が選ばれることが多いのも、それが理由かもしれませんね。
結論としては、小紋を着る場合は略礼装になる江戸小紋であれば大丈夫、ということになります。
小紋の柄や色で気をつけることは?
略礼装として小紋を着るとしたら、どのような色や柄を選べば間違いないのでしょうか?
小紋の柄
江戸小紋にもいろいろあります。
江戸小紋の文様のうち、
- 鮫
- 角通し
- 行儀
を「江戸小紋三役」といいます。
鮫小紋
「江戸小紋三役」に一つ紋が入れてあればまず問題ありません。
ですが、一つ紋は「留めそで」や「喪服」以外は、今はあまり紋を入れることがありません。
なければないでも大丈夫です。
「遊び感覚な小紋」や「趣味的な要素が強いもの」は、日常着や遊び着に分類されますので避けます。
小紋の色
色のおすすめは、
- クリーム色
- 淡いピンク
などのきれいな色です。
「派手なもの」や「沈んだ色のもの」は七五三向きではないので基本的には避けた方がいいです。
ただ、そこら辺は自分にあった色を着る、ということで柔軟に考えても大丈夫です。
ただし、外してはいけないポイントは「子どもが主役」ということですので、子どもの着物より目立たない色柄を選ぶようにしてくださいね!
小紋の帯の種類や結び方で気をつけることは?
小紋の帯
七五三に着て行く小紋に合わせる帯はどのようなものがふさわしいのでしょうか?
七五三は身内のお祝いですので、手持ちの帯があるのであればそれでも大丈夫です。
名古屋帯であれば格式の高いもの、例えば織物の「九寸名古屋帯」などを選ぶといいです。
九寸名古屋帯
「袋帯」があればそれでOKです。
袋帯なら他のお祝いごとでも使えますので、新調する場合は袋帯にすれば他にも出番があるかもしれませんね!
袋帯
小紋の帯の結び方
小紋に締める帯の結び方は、帯の種類によって変わってきます。
- 袋帯を使うのであれば二重太鼓
- 名古屋帯を使うのであれば一重太鼓
に結びます。
二重太鼓で結ぶのには理由があり、喜びが二重になるようにという意味です。
一重太鼓がいけないということではありませんが、お祝いごとですので用意できるのであれば二重太鼓に結べる袋帯がいいでしょう。
その他気をつけるマナーや注意点は?
帯の柄の季節感に気をつける
袋帯でも名古屋帯でも、帯の柄にはいろいろなものがあります。
着物は、季節を先取りして着るのがオシャレといわれています。
ですが秋に桜の柄の帯を締めるのは先取り過ぎですし、手持ちの帯の柄をきちんと確認しておきましょう。
柄は自分の好みで選んでもいいですが、季節に関係なく締められる柄がどんな着物にも合わせられるので重宝しますよ(^^)
吉祥柄というおめでたいしるしを表す
- 宝尽くし
- 七宝
- 松竹梅
- 青海波
- 瓢箪
などの柄を選ぶと合わせやすいと思います。
宝尽くし
モダンな柄でも、日常着にしかならないような柄は避けましょう。
着物と帯の格式を合わせる
着物は格式を考えなければなりません。
小紋には名古屋帯でもいいのですが、江戸小紋の場合は略礼装という格式ですので、帯が普段着用の名古屋帯では少し統一感がなくなってしまいます。
袋帯であれば格式も合いますし、柄を適切に選べば基本的に問題ありません。
ただ、名古屋帯は価格も種類も幅広いので、柄や文様に縁起のいいものを選べば大丈夫です。
袋名古屋帯などは二重太鼓に結べる長さがあります。
袋名古屋帯
七五三の親の小紋まとめ
いかがだったでしょうか?
七五三で親が小紋を着る場合について紹介してきました。
最後に今回の内容のまとめです。
七五三は
- 子どもが主役
- 親は脇役
なので、親の服装は子どもよりも格を下げる必要があります。
ですので、
- 紋付きの色無地
- 訪問着
- 付け下げ
あたりにするのが一般的です。
ただ、七五三に小紋を着てはいけないという決まりはありません。
小紋を着る場合は略礼装になる「江戸小紋」であれば大丈夫です。
柄は「江戸小紋三役」の
- 鮫
- 角通し
- 行儀
に「一つ紋」が入れてあればまず問題ありません。
- 遊び感覚な小紋
- 趣味的な要素が強いもの
は、日常着や遊び着に分類されますので避けます。
色のおすすめは、
- クリーム色
- 淡いピンク
などのきれいな色です。
- 派手なもの
- 沈んだ色のもの
は七五三向きではないので基本的には避けた方がいいです。
そして、子どもの着物より目立たない色柄を選ぶようにしてください。
帯は名古屋帯であれば格式の高いもの、例えば織物の「九寸名古屋帯」などを選ぶといいです。
「袋帯」なら問題ありません。
帯の結び方は、喜びが二重になるようにという意味があるので、二重太鼓が好ましいです。
その点では二重太鼓に結べる袋帯の方が適しています。
帯の柄は季節感に気をつけましょう。
吉祥柄のものを選べば、季節に関係なく締められます。
着物と帯の格式もあわせるようにしましょう。
身内のお祝いだし、親の服装に決まりごとはないというものの、古くからの慣習で形式を大切にしたい方もいると思います。
地域によっては、七五三のお参りに小紋はNGという場合もあるようです。
小紋を着る場合は、ご紹介したマナーや注意点を参考にして、実家や嫁ぎ先のお母さんに聞いてみるのもいいかもしれません。
せっかくのハレの日ですから、服装についての心配事を取り払って、気持ちよくお参りしてくださいね!
七五三の親の服装についてはこちらにも記事があるので、あわせて参考にしてみてください。
▶ 七五三、母親も着物を着るなら格に注意!種類や色はどうする!?