お盆の由来を知ってる?なぜ盆踊りをするのか説明できますか!?
2017/06/06
日本各地で行われる盆踊り。子どもの頃は、皆さんもワクワクしていたのではないでしょうか?
もし、帰省中に、親戚の子どもたちから
「ねえねえ、どうして『お盆』っていうの?」
「どうしてお盆に踊らなきゃいけないの?」
という素朴な疑問を投げかけられたら、あなたならどうします??
大人になっても無知なる私、ちょっと想像しただけで、「え?」と固まってしまいました。
というわけで、またまた未知なる世界へ行ってきまーす!
目次
お盆の由来、知ってますか?
それは、インド仏教にあるサンスクリット語(梵語)の「ullambana(ウランバナ)」という言葉です。
「ウランバナ」が中国で「盂蘭盆(うらぼん)」という漢字に音訳され、それが短縮されて「盆」になり、日本で定着し、この「ウランバナ」と日本古来の先祖を崇拝する風習が融合してできたのが、「お盆」なのです。
では、この「ウランバナ」とは何かというと、なんと!「逆さ吊りの苦しみ」という意味だとか。コワい!
だけど、どうして「逆さ吊り」が「お盆」に関係あるのかというと、じつは、こういう由来がありました。
お盆の由来の「逆さ吊り」
お釈迦様の弟子の一人に、並外れた神通力を持つ目連尊者(もくれんそんじゃ)がおりました。
ある夏の暑い日、目連尊者が木陰で休んでいたところ、楽しそうに話しながら通り過ぎる母子がおりました。
それを見た目連尊者は、亡くなった母親のことを想い出し、神通力を使って母親を探しにいったのです。
そして、目にしたのは、なんと、地獄の餓鬼の道に堕ち、逆さ吊りにされて苦しんでいる母親の姿だったのです。
目連尊者は、母を助けようとして、水や食べ物を差し出したのですが、母の口に入る直前に炎となり、水は熱湯になり、母の口には何も入らなかったのです。
「なんとか母を助けたい」と考えた目連尊者は、お釈迦様に相談しました。
すると、お釈迦様は、「この夏の修行期間が終わる7月15日に、すべての僧侶たちに法を説くという布施をし、多くの供物を捧げれば、お母様も救われる」と仰ったそうです。
目連尊者は、お釈迦様から言われた通りにしました。
すると、飲んだり食べたりして大喜びしていた僧侶たちのその喜びが、餓鬼道に堕ちた者たちへも伝わり、目連尊者の母親の口にも食べ物が入り、極楽往生を遂げることができたそうです。
でも、なぜ、目連尊者の母親は、地獄の餓鬼の道に堕ちたのでしょうか。
実は、生前の目連尊者の母親は、自分の息子を溺愛し、「自分の息子だけ」をかわいがり、他の人のことを思いやることができなかったそうです。
目連尊者も、そんな母の寵愛を受けることに何の疑問を持っていなかったのです。
そして、餓鬼の道にいる母を見て、「自分の母だけ」を助けようとしました。
この「自分の息子だけ」「自分の母だけ」という考えがいけなかったようです。
お釈迦様は、「過去を取り返すことはできないが、母親ができなかったことをお前が代わりにやることはできる」と仰ったそうです。
「誰にでも分け隔てなく、大切にし、助けてあげたら、最終的には、母親も自分も助けられるのだ」ということだったのですね。
「お盆」の由来となった言葉に、こういうお話があったとは…。また一つ勉強になりました。
なんでお盆に盆踊りをするの?
盆踊りについては、さまざまな説がありますが、もともとは、お盆に帰ってきたご先祖様の霊を慰める霊鎮め(たましずめ)の行事として行われていました。
平安時代中期の僧「空也上人」が、人々に念仏を覚えてもらおうとして、瓢箪(ひょうたん)を叩きながら念仏を唱え(歌い手)、その念仏に合わせて(踊り手が)踊るようになり、「念仏踊り」(歌い手と踊り手が別)として人々に知られるようになりました。
そして、この「念仏踊り」は、鎌倉時代の「一遍上人」らにより、僧侶たちが念仏を唱えながら踊る「踊り念仏」となり、多くの人が見物に訪れました。
この「踊り念仏」が、亡くなったご先祖様の霊を供養するための行事「お盆」と結びついて、全国に広がっていったのです。
それ以降、宗教的なものというより、娯楽的な要素が強くなり、室町時代になると、太鼓も出てきて、太鼓に合わせて踊るようになり、全国各地で、人々のつながりを強くする重要な役割を果たす「盆踊り」へとなっていきました。
ご当地音頭もたくさんありますし、日本人なら誰しも、盆踊りの音頭が流れると笑顔になり、手拍子を打ち、身体も動いてしまいます。まさしく、日本の夏の風物詩と言えますよね。
盆踊りのこの独特のリズムとメロディー。
やはり、日本人の血が騒ぎ、踊りたくなります。
踊ります!
さらにこちらでは、子供に人気の盆踊りソングも紹介しています↓
お盆の由来についてまとめ
今回のテーマの「お盆」の由来となった「ウランバナ」、本当に驚きました。
私にとって、今年の「お盆」は、いつもとは違うお盆になりそうです。
年に一度の夏の行事、帰省ラッシュも大変ですが、盆踊りなどで楽しんで、どうぞ良いお盆をお過ごし下さいませ。