年越しそばの由来や意味は?大みそかに食べる習慣はそば屋の陰謀!?
2016/11/29
今年もあとわずかとなりましたね。
年をこすために、いろいろと準備をしなければならないのですが、師走とはよく言ったもので、その準備だけでも走り回るくらい忙しいものです。
しめ縄やかがみ餅、おせちの準備、お年玉だって用意しなければなりません。
年明けのことはもちろん大切ですが、大みそかにも忘れてはならないものがあります。
それは、年越しそば。
年越しそばを食べなければ1年を終えることができません(気分的に)!
でも、何故大みそかにそばを食べるのか不思議に思ったことはありませんか?
私も毎年当たり前のように食べていましたが、どんな由来や意味があるのか、いつからこんな習慣になったのか、数年前まで全く知りませんでした。
そば屋の陰謀かと思ったことはありますが…笑
こう言ったらなんですが、そばならいつでも食べられますよね?
それを1年の終わりにわざわざ食べるということには、実は大切な意味があったのです。
今年の疑問は今年のうちに解決しましょう!
今回は年越しそばの由来や、大みそかに食べる理由などを紹介していきます。
目次
大みそかに年越しそばを食べるようになった由来や意味は?

小さい頃から大みそかには当たり前のように食べていた年越しそば。
その頃は「何となくそんなものなのだろう」くらいにしか思っていませんした。
でも、いったいいつから?そしてなぜ?大みそかにそばを食べるようになったのでしょうか?
いつから?
年越しそばの歴史は、古くは「鎌倉時代」までさかのぼります。
その当時のそばは、現在食べられているような細く長いそばではありませんでした。
大みそかに細く長いそばを、年越しそばとして食べるという習慣が定着したのは江戸時代からと言われています。
- 信州から江戸へそばが入ってきた
- 現在のような細く長いそばを大みそかに食べるようになった
- その後、日本全国へ年越しそばを食べる習慣が広まっていった
上記の様な流れで、日本全国で年越しそばが食べられるようになっていったのです。
なぜ?
では、なぜ大みそかにそば食べるのでしょうか?
これにはいろいろな説がありますので、主なものを紹介していきます。
1.「世直しそば」
鎌倉時代、博多のあるお寺で貧しくて年をこせない人々に、「世直しそば」と言ってそばもちを振るまいました。
この「世直しそば」を食べた人々の運気が次の年から上がってきたという話がつたわり、そこから大みそかにそばを食べるようになったという説です。
別名「運気そば」とか「福そば」ともいいます。
2.「三十日そば」
江戸中期に商家の習慣で、月末にそばを食べる「三十日そば」というものがありました。
月末はお金の回収に出向いたり、商品のたなおろしをしたりと大いそがしのため、商家の主人が仕事が終わったあとに奉公人にそばをご馳走したのが「三十日そば」のはじまりです。
それが、庶民の間では年末に大掃除をしたあとにそばを食べるように転じて、月末ではなく年末だけになり、年越しそばとして食べるようになったという説です。
3.健康・長寿を願う
そばは細く長いことから、「長寿」や「家の運が長く続くように」などの縁起をかついで食べるようになったという説です。
これは、引越しそばにも通じるところで、「末長くよろしくお願いいたします」という意味からも納得できそうです。
そばは雨風にあたってもお日様の光をふたたび浴びると元気になることから、何度も健康に蘇るという意味で、健康を願って食べるとも言われています。
江戸時代には、そばが「かっけ」に効くという話が広まったことも、この説に一役買っていると思われます。
4.金運が良くなるように祈願
その昔、金銀細工師が細工後に散らかった金粉を集めるために使っていたのがそば粉で作った団子でした。
そこから「そばで金を集める」=「金運を呼ぶ」という意味を持ち、「新年からの金運がよくなるように」と願ってそばを食べるようになったという説です。
5.今年の借金などの苦労を切り捨てるため
そばは切れやすいのでそれにあやかって、「今年の苦労や厄、借金」などを切り捨てて新しい年をむかえられるように、と願って食べたという説です。
別名が「縁切りそば」「年切りそば」ともいい、借金を切る意味では「勘定そば」ともいいます。
苦労や借金を切り捨てるためにも、年越しそばを残すと縁起が悪い(苦労が残る)といわれるため、必ず残さずに食べなければいけません。
どの由来や意味も、なるほどと思わせるものですね。
そば屋の陰謀ではありませんでした…笑
総合すると、
- 1年の終わりに厄や借金を清算する
- 年明けに健康に恵まれて金運がアップするように
- 長生き出来るような人生にリセットする
という意味を込めて、その象徴として年越しそばを食べる。
そんなアイコン的な存在ということですね。
由来や意味を知って年越しそばを食べるのと、何となく食べるのとでは気持ちが違ってきますね。
年越しそばを食べることで、新年へ向けての気持ちの切り替えがスムーズに出来そうです。
新年を迎えるのが楽しみになってきましたね!
年越しそばを食べる時間帯についてはこちらで詳しく解説していますので、参考にしてみて下さい。
【関連】年越しそばっていつ食べるのが正解?時間の決まりはあるの!?
どんなそばを食べるのが正解?

年越しそばというと、「温かいそば」か「冷たいそば」か、どちらを想像しますか?
何となく冬ということもあり「温かいそば」を食べるイメージでしたが、本当のところはどうでしょうか?
結論としては、「温かいそば」でも「冷たいそば」でもどちらでも良いのです。
それというのも、「悪い運気を切る」「細く長くの長寿祈願」など、縁起をかついで食べるものなので、温かくても冷たくても、細くて長くて切れやすいそばであることには変わりないからです。
- 冬という季節柄、温かいものが食べたければそれも良し
- 新そばが出回る時期なので、そばの風味を大事にしたい人は冷たいざるそばなどでも良し
どちらも正解なのでご自由に、ということですね。
年越しそばはどこで食べる?
年越しそばというと、家で家族と食べる印象が強い気がするのは私だけでしょうか。
もちろん、家で作って食べてもいいですが、大みそかは年越しそばを食べにそば屋に行くのもいいものです。
学生の頃そば屋でアルバイトをしていたのですが、大みそかの夕方近くから年が明ける頃まで、お客様が途切れることはありませんでした。
それまで、年越しそばを家でしか食べたことがなかったので、お店で食べるというのもいいものだなと思ったことがあります。
また、お持ち帰り用を用意しているそば屋もあります。
年の瀬が近づいてくると、年越しそばのお持ち帰り用の予約を取っているそば屋もあるので、家で食べるにしてもそば屋の味を楽しむことが出来るのでオススメです。
日本全国ではどんな年越しそばを食べているの?

年越しそばが江戸時代に日本全国に広まったというのは先ほど紹介しましたが、広まった各地ではその土地の素材や習慣を取り入れて変化していったようです。
ここではご当地ならではの年越しそばを見ていきましょう。
|
北海道・京都 |
温かいそばに、にしんの甘露煮を乗せて食べる「にしんそば」 |
|
岩手県 |
年の分だけ「わんこそば」を食べる |
|
関東 |
かまぼこやしいたけ、卵焼きなどがのっている温かいそばが「おかめ(お多福)」に見えることから、縁起を担いで「おかめそば」 |
|
香川県 |
太く長くという意味から、そばではなく「うどん」 |
|
沖縄県 |
沖縄でそばと言えば、「日本そば」ではなく「沖縄そば」なので年越しも「沖縄そば」 |
日本各地でいろいろな年越しそばがありますね!
中には年の数だけ食べるなどご年配の方にはちょっとキツイと思われるものも…。
香川県はさすがうどん県だけあって、年越しも「うどん」という徹底ぶり。
太く長くも縁起がいいので、今年の大みそかはうちも「うどん」にしてみようかなと思いました。
年が明けてから年越しそばを食べる地域も
福島県の会津地方では、大みそかではなく元旦にそばを食べる習慣があって、大みそかには食べないようです。
年越しそばではなく「年明けそば」ですね。
また、新潟県の小千谷地域では、年が明けて1月14日の小正月の前日に蕎麦を食べる風習があり「十四日そば」と言われています。
年明けではありますが、ある意味年越しそばと言えます。
年越しそばにも地域によっていろいろな種類や風習がありました。
こうなってくると、各家庭によっても様々な違いがありそうです。
友人知人に聞いてみると面白い話が聞けるかもしれませんね!
地方による年越しそばの違いはこちらの記事で詳しくまとめていますので、参考にしてみて下さい。
【関連記事】年越しそばの具は地方によってこんなに違う!変わった具やそばは!?
年越しそばの由来と意味のまとめ
年越しそばを食べるということは、
- 1年の厄災を切り捨てる
- 来年の長寿や金運を祈願する
などの意味を持っています。
地域差はあれ、やはり「新しい年をいい年にしたい」というとても大切な共通した思いがある、ということがわかりますね。
子どもの頃、年を越すまで起きて待てずに年末恒例のテレビを見ながらウトウトしていると、「年越し蕎麦食べなさい」といって起こされることもまた年末恒例でした。
1年の終わりにいろいろな出来事を家族と話しながら振り返って、「また来年もいいことがあるといいね」と年越しそばを食べる。
とてもいい風習だと思いませんか?
ご利益があるかどうかは別としても、年越しそばを食べながら、家族そろって新年を迎えることが出来る瞬間を大切に過ごしたいものです。
残すと縁起が悪いと言われているので、食べ切れる量を用意して、気持ちも新たに新年をお迎えください!