けんちん汁の名前の由来や発祥は?けんちんの意味や豚汁との違いも!
2017/10/29
寒い時期に食べるけんちん汁。
おいしくて、体もあったまって最高ですよね!
でもこのけんちん汁、そもそもなんで「けんちん汁」っていう名前なんでしょうか?
豚が入っていれば「豚汁」、でもけんちん汁にはけんちんが入っているわけではありません(笑)
「けんちん」って一体どういう意味なのでしょうか?
また、豚汁との違いはなんなのでしょうか?
今回はそんなけんちん汁の名前の由来や、豚汁との違いなどについてお伝えします!
目次
けんちん汁の「けんちん」って何?名前の由来は?

まずはけんちん汁の名前の由来についてお伝えします。
この「けんちん」には2つの由来があります。
中国から伝わった説
一つは中国から伝わった説です。
中国の「普茶料理(ふちゃりょうり)」と言う精進料理の中に、巻繊(けんちん)と呼ばれる料理法があります。
この巻繊とは、中国読みで「ケンチェン」とも呼ばれ、根菜とシイタケとお麩などをせん切りにし、ごま油で炒めて醤油や塩で味付けした料理のことです。
それがなまって今の「けんちん」となった説です。
「建長寺」由来説
もう一つは神奈川県鎌倉市にある「建長寺(けんちょうじ)」に由来していると言う説です。
建長寺の僧侶が精進料理の為に作った汁物が、「建長寺汁」から「建長汁」へと変わり、そして現在のけんちん汁に至ったのではないかと言われています。
ふたつの説の中で、有力なのは中国から伝わった説です。
普茶料理は江戸時代に中国から伝わった物で、江戸時代の料理書には何種類もの巻繊が記述されていたそうです。
けんちん汁が中国から伝わった物だと考えると、けんちん汁の歴史は江戸時代から始まる事となります。
発祥の地に関して、普茶料理が日本のどこに初めて伝わったのか調べてみました。
普茶料理は、中国から京都の宇治市にある黄檗宗(おうばくしゅう)萬福寺(まんぷくじ)に伝わり、そこから黄檗系寺院や周辺のお寺に広まり、京都から関東にまで浸透しました。
そして、関東に広まった普茶料理をもとに、建長寺のお坊さんが作ったと言う説が生まれたのではないかと言われています。
実際にはけんちん汁の発祥の地は、明確には分かっていません。
ただ建長寺の説も有名な話なので、けんちん汁のルーツを辿ると、オリジナルが伝わったのが京都府宇治市で、それが伝播していき今のようなけんちん汁にアレンジされた発祥の地は神奈川県鎌倉市ということかもしれないですね。
余談になりますが、茨城県には「つけけんちん蕎麦」と言う物があります。
これは茨城県特産の蕎麦とけんちん汁を合わせた料理で、まるでつけ麺の様に食べる地元の方に人気の料理です。
私は食べたことはないんですが、けんちん汁とそば、いかにも合いそうな組み合わせですよね!
意外とありそうでなかったものですね。
けんちん汁と豚汁って何が違うの?
では、けんちん汁と豚汁は何が違うのか、答えはとても簡単です(笑)
それは、
- 野菜メインの醤油仕立てが「けんちん汁」
- 豚肉メインの味噌仕立てが「豚汁」
です。
豚汁は一説によると「けんちん汁に肉を入れた物」と言う説があります。
日本で動物の肉が食べられるようになった、明治以降に作られたと思われます。
一方けんちん汁は精進料理の一つとして、僧侶たちを中心に広まっていった料理なので、双方の違いをもっと単純に分けるなら「肉を使っているか否か」と言えます。
けんちん汁と豚汁の違いは醤油か味噌かの違い、そう思われる方もいますが、地方によってはけんちん汁にも味噌を使っている所もあります。
ですので、けんちん汁が絶対に醤油ベースとは限りません。
ちなみに豚汁についてはこちらで詳しくまとめていますので、あわせて参考にしてみてくださいね!
けんちん汁と豚汁の違いがわかったところで、次はけんちん汁の栄養についてみてみたいと思います。
けんちん汁の栄養は?

けんちん汁の栄養面について、詳しく調べてみました。
まずはけんちん汁に使われる食材をご覧ください。
- 大根
- ニンジン
- ごぼう
- 里芋
- こんにゃく
- 豆腐
- 昆布
- シイタケ
- ごま油
- ネギ等の薬味
お肉が入っていないため、これだけの具材をたっぷり入れても約160kcalです。
野菜がたくさん取れて満足感があり、それでいてこのカロリー。
女性にはうれしいですよね!
それぞれの食材のメリット
大根
冬場の大根は、寒さのおかげで甘味がギュッと詰まっています。
また、大根の消化酵素は胃腸の働きを整えてくれる効果があります。
大根は二日酔いにも効果的な野菜なので、お酒を飲む時または飲んだ後にけんちん汁を食べると良いでしょう。
ニンジン
ニンジンには、免疫力を高めてくれる効果と、粘膜を整えてくれる効果があります。
また、ニンジンの葉っぱは捨ててしまいがちですが、この葉っぱにもカルシウム等の栄養が詰まっているので、捨てずに一緒にけんちん汁に入れてしまいましょう。
ごぼう
ごぼうは食物繊維の宝庫です。
ビタミンなどの栄養が少ない分、食物繊維をたっぷりとれる野菜です。
また、ごぼうには利尿効果もあり、そのおかげでむくみの改善にも効果が期待できます。
里芋、こんにゃく、豆腐
里芋とこんにゃくにも食物繊維がたっぷり含まれています。
こんにゃくと豆腐はとても低カロリーな食材であり、里芋も炭水化物の芋類の中で最も低いカロリーの食材です。
これらの食材をたっぷり入れる事で、ダイエット効果もアップします。
里芋のカロリーについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください!
昆布、しいたけ、昆布
昆布としいたけは、具材と言うよりお出汁を取る時に使います。
けんちん汁は精進料理が基礎なので、お出汁を取るのも魚等を避けます。
昆布もしいたけもグルタミン酸と言う、うま味成分が含まれています。
お出汁を取った後も、小さく切って具材として使うのも、他の料理に使うのもいいと思います。
ごま油
ごま油は具材を炒める時に使用します。
油も動物性を避けて、植物由来の油を使用します。
ごま油にはセサミンという栄養素が含まれており、抗酸化力に優れているため疲れの緩和や老化を抑える効果が期待できます。
現代人にはぜひ取り入れたい栄養ですね。
けんちん汁に使用される食材の栄養面を調べてみた結果、以下の項目に該当する方にはけんちん汁は特におすすめの料理と言えます。
- 便秘気味
- 生の野菜が苦手
- 食欲が出ない時
- ダイエット中
- 肌荒れが気になる
- 疲れが抜けない
- 冷え性気味
- 風邪気味または風邪のひきはじめ
該当する項目が多い人ほど、ぜひけんちん汁を食べてみて下さいね!
けんちん汁の作り方については、こちらの動画を参考にしてみてください。
肉類を一切使わない、昔ながらのおいしいけんちん汁の作り方です。
栄養価も高くて、たくさんの野菜をとれるけんちん汁、意味を知った上でおいしく食べたいですね!
けんちん汁の由来まとめ
けんちん汁の由来や、けんちん汁の栄養面に付いてご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?
けんちん汁の名前の由来になった説は2つありました。
- 中国の巻繊(けんちん)という料理法がもとになったという説
- 鎌倉の「建長寺」が作った汁がもとになったという説
また、けんちん汁と豚汁の違いは、
- 野菜メインの醤油仕立てが「けんちん汁」
- 豚肉メインの味噌仕立てが「豚汁」
でした。
肉を使っているか否か、というのが大きな違いですね。
けんちん汁は野菜がたくさん取れて栄養たっぷりですので、特に下記の人にはおすすめの料理です。
- 便秘気味
- 生の野菜が苦手
- 食欲が出ない時
- ダイエット中
- 肌荒れが気になる
- 疲れが抜けない
- 冷え性気味
- 風邪気味または風邪のひきはじめ
寒い季節、おいしいけんちん汁で体を温めて、栄養もしっかりとってくださいね!